僕はルックチョコレートが大好きだ

僕はルックチョコレートが大好きだ。
アーモンドをつかんだときの「ハズレ」感と、サクマドロップでハッカをつかんでしまったときの「しくじった」感は似ている。


僕はルックチョコレートが大好きだ。
「どの列が何味か」がどうしても覚えられない歯がゆさと、ジャイアントコーンの「どれがこないだ食べた美味しいヤツか」が思い出せない歯がゆさは似ている。


僕はルックチョコレートが大好きだ。
パイン味の「うまいんだかまずいんだか」感と、ポテロングの「うまいっちゃうまいけど」感は似ている。


僕はルックチョコレートが大好きだ。
ルックチョコレートを端から順に几帳面に食べ進める自分の中の少年度と、プッチンプリンの蓋をスプーンで削いでしまう自分の中の少年度は似ている。


僕はルックチョコレートが大好きだ。
ルックチョコレートを二粒同時に食べたときの成金感と、メロンの種のところをそのまま捨てたときのバチアタリ感は似ている。


僕は、ルックチョコレートが大好きだ。そこに漂う「70年代における豊かさ感」が、大好きだ。