昨日の日記を書きながら思ったこと

「てっつぁん、てっつぁん!」
「なんやなんやうっさいのぉお前は」
「なにを呑気にうどんなんぞくっとんのやあんたは」
「何や、わしがうどん食ったら台風でも来るんか」
「あほな事いってる場合やないで、
横田はんとこのぼっちゃんのこと知っとんのかいな?」
「なんや、なんぞあったんかいな」
「なんぞあったやないがな、ついさっきや、えっらい熱が出たいうて、
お店は大騒ぎんなっとるんやで」
「な、なんやて!?横田はんいうたらわしを極道から真人間に
戻してくれはった方、5年前に姿を消す直前にわしゃぁ
「せがれを一人前の男にしてくれ」と言い残されてるんや、
今駆け付けんでどうする、おさき、うどんなんぞ食ってる場合やないでぇ!」
「食ってるのはお前さんやないの」
「やかましわい!」


たったったったったったったったったっ


「奥様!」
「あら、鉄蔵さん!来てくれたんですか」
「奥様、ボンは!ボンはどこです!」
「奥様なんて、よしましょうよ、もう大黒屋はひとのものなんだから」
「そんなことどうでもよろし、ぼんは!?」
「いま竹庵先生に見てもらったところ。せんせは風邪だというんだけど、
なにしろ熱がひどくて・・・」
「そんな竹庵の言うことなんぞ当てにならしまへん、わてら竹庵やのうて
薮庵や言う取るんでっせ、もっとちゃんとしてせんせにみてもらわな」
「でも、町中まで連れていこうにも歩くことも・・・」
「なにをいうてまんねん、一言「てつ、頼む」といってくれたらよろしんです、
おじゃましまっせ!」
「鉄蔵さん、倫太郎を抱きかかえて、どうするんです!?」
「決まってまっさ、これでつれてくんですわ、
奥様、後からついて来ておくんなはれ!」
「は、はい」


「・・・てつ・・・」
「ボン、ボン!聞こえまっか、大丈夫、すぐよくなりまっせぇ!」
「・・・てつ・・・ありがとう・・・」
「!今、今なんて!?」
「ありがとう・・・元気になったらまた遊んでや・・・」
「な、何を言うとりまんねん、ぼんらしくもない」
「いつもは・・・はずかしくていえへんねや・・・」
「い、いややなぁぼん、いつもみたいにだだこねてくれな
調子が狂いますわ、たかが風邪引いたくらいで、
そんな温和なボン、(ぐすっ)見たくありまへんわ!」


温和な風邪のぼん


→おんわなかぜのぼん


→おんわらかぜのぼん


おわら風の盆(くすくすくす)


今日のおひるごはん情報
皿うどん(850円)