コナカのCM

その昔、「いちご白書をもう一度」という歌の主人公は、就職するにあたり長髪を短くした時、彼女に対して「もう若くないから」と[言い訳]した。
そこには男が髪を伸ばしていること自体が社会に対する反抗を意味し、そしてその髪を切ることが敗北と同志への裏切りを意味していた時代がある。


それから三十年。


いま流れているコナカのCMでは、リクルートスーツを身にまとった彼の髪を彼女が自ら切り、「似合う」と誉め、そして彼は仲間に受け入れられる。


時の流れというものは、かくも世の中を変えてしまうものなのね。
団塊の世代のみなさんは、このCMをどんな思いで見るのだろ。
最後に綾瀬はるかが離れたところから彼を見つめる視線に憂いを見出だそうとしてしまう僕は、それこそ「もう若くない」ってことなんだろうな。