ティッシュ

電車通勤をするようになって、「本当に消費者金融の人は
朝からティッシュ配ってるんだなぁ」と感心します。


もちろんTVCMの通り小野真弓がにっこり微笑みながら
「おはようございます!」と配るティッシュを「ありがとう」と
ダンディに且つさわやかに受け取る日々を続けるうち、
いつしか彼女は僕に恋心を・・・となる訳もなく、
「わたし配る!」「わたし踊る!」ってどんな並立関係なんだよ!でおなじみ
武●士のお兄さんが一人で毎朝配ってるあたり、現実ってつまんない。


眠い目をこすりながら駅へ向かうと毎朝々々同じお兄さんが
スーツ姿でティッシュを抱えて配っています。
きっとうちの街にある支店の若手社員でやらされてるんでしょう。
僕は初日にもらって以来、その彼の為に受け取らないでいました。
だって、あれは広告なんだから、いろんな人に配らなくっちゃ意味が無い。
それを毎朝同じ人に配るとは、会社の経費をなんだと思っているんだ。
これからの日本を支えるこの若手サラリーマンに経費の使い方というものを
教えてやらねば!もう気分はこの社員を抱える支店長。


しかし、それでも彼は毎朝々々ティッシュを差し出します。
どうやら拒否しているだけでは彼に教育効果はないらしい。
思えば道行く人はもらわないことも多い訳で、
僕もそんな「受け取らない人の一人」として余計に渡そうと熱意がこもる始末。


ならば。そうだ、毎日もらい続ければいいんだ!
逆転の発想です。毎日もらい続けることで
接触を図っていけば彼もさすがに顔を覚えるでしょう。
そしてその無意味さに次第に気付いていくはずです。
奴が渡さなくなるのが先か、俺が受け取り切れなくなるのが先か、勝負だ!


その日から毎朝差し出されるティッシュを無表情に受け取り、
朝会社の机の引き出しにほうり込む日々が続きました。


そしていま。


僕の会社の引き出しはティッシュであふれかけています。


○ 武●士−僕 ×


経費を気にしない儲かってる会社なんて嫌いだぁ・・・


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