8/29 浅草演芸ホール夜席

長井好弘    解説 はなし塚由来
柳橋      引越しの夢
北見マキ    奇術
小遊三     太鼓腹
文治      義眼
翁家喜楽・小和 曲芸
遊三      付き馬

仲入り後の入場。
入ったらメクリに寄席文字で「長井好弘」。高座にはスーツ姿で
しゃべる男性の姿が。どこの一門の色物さんかと思った(笑)。
今回は特別興行として、戦時中禁演とされ「はなし塚」に封印された
落語の特集。仲入り後に評論家の方(でいいのかな?)の解説が入り、
そのあとそんな封印された落語を噺家さんがやるという趣向。
長井さんは『末広亭 定点観測』という本を命懸けで
(読んだ人なら分かるがホントに命懸け)書き上げて以来、
落語評論で大活躍されている。


引越しの夢は近頃あまり演じ手がいないらしい。
構成もしっかりしていて、面白い話なんだけどなぁ。
ただ、昔の商家の作りを伝えないといけないのは辛いところ。


小遊三さんはマクラでたいこもちに欠かせない扇子を
高座から投げ落としてしまうハプニング(笑)にもかかわらず、
そっからしっかり本筋で大爆笑に持ち込んでました。ご陽気でいいね。


「義眼」みたいなナンセンス物は演者を選ぶ。
やる人に可愛げが無いと理に落ちた詰まらない噺になりやすい。
その点文治おじいちゃんなら安心して楽しめますな。


少々解説が必要なのは「付き馬」も一緒。でも噺の根っこは
「いかに借金取りを巻くのか」って話なので別に吉原を知らなくても
充分に楽しめる噺でもあると思う。


確かに時代が変わって、状況説明が必要な噺は増えていく。
でも説明が只の説明で終わればなんだか難しくとっつきにくくなる。
これからの噺家さんに求められるものの一つは、
その説明部分の処理のセンスの良さだと思う。


今日のおひるごはん情報
:カレーライス(800円)